992モデルの市場導入から約2年半後、911シリーズがスポーティなGTSモデルによってさらに魅力的になりました。ポルシェが911のGTSモデルを初めて発表したのは、今から12年前のことです。この人気のスポーツカーモデルに、これまでにないパワーと走行ダイナミクス、そして独自の外観を備える新世代が登場します。6気筒ボクサーエンジンは、最高出力353 kW(480 PS)を発揮し、現行の911カレラSまたは先代の911 GTSよりも22 kW(30 PS)増加しています。
以下の5つのモデルバリエーションが用意され、価格は140,981ユーロ [1] からとなります。
- 後輪駆動の911カレラGTS(クーペとカブリオレ)
- 四輪駆動の911カレラ4 GTS(クーペとカブリオレ)
- 四輪駆動の911タルガ4 GTS
8速ポルシェ ドッペルクップルング(PDK)または7速マニュアルトランスミッションおよびポルシェ アクティブサスペンション マネージメントシステム(PASM)を備えるGTS専用シャシー、そして911ターボの高性能ブレーキが高いレベルの走行パフォーマンスを実現します。GTSに初めて提供される軽量構造パッケージ [2] により、走行ダイナミクスがさらに改善。重量は最大で25 kg軽減されています。
ボディに施されたブラックのコントラストエレメントとヘッドライトのダークティンテッドエリアが、新しい911シリーズのスポーティで控えめな外観の特徴です。インテリアの主要カラーもブラックです。マイクロファイバー素材Race-Texを広範囲に使用することで、ダイナミックかつエレガントな雰囲気を演出しています。ポルシェ コミュニケーション マネージメントシステム(PCM)はその最新世代が搭載され、操作およびコネクティビティでの数々の改善が提供されています。
技術: 独自のシャシーと専用のスポーツエグゾーストシステム
ニュー911 GTSの3リッター6気筒ボクサーエンジンは、353 kW(480 PS)の最大出力を発揮。最大トルクは570 Nmと、先代モデルと比較すると、20 Nm増加しています。8速ポルシェ ドッペルクップルング(PDK)搭載の911カレラ4 GTSクーペでは、0~100 km/hをわずか3.3秒で加速。先代モデルよりも0.3秒速くなっています。すべての911 GTSで、PDKの代わりに、シフトストロークが非常に短い7速マニュアルトランスミッションが装備可能です。
シャシーは911ターボから受け継がれ、911 GTSに合わせて調整されたもので、高いレベルのパフォーマンス要件を満たしています。例えば、標準装備のポルシェ アクティブサスペンション マネージメントシステム(PASM)により、ダイナミックな変化にもダンパーが瞬時に反応します。クーペとカブリオレでは、PASMに加え、スポーツサスペンションと10 mmの低車高設定が標準装備で組み合わされます。リアアクスルにヘルパースプリングを備えるコンセプトも911ターボから採用されました。これにより、どのような走行状態でもメインスプリングにはテンションがかけられています。リバウンドストロークは変化していません。911タルガ4 GTSでは、911タルガ4Sのシャシーが採用されています。
911 GTSのパフォーマンス増強に合わせて、減速性能も適合されました。ここでは、911ターボの高性能ブレーキが採用されています。センターロックを備える20インチ(フロント)または21インチ(リア)のブラックのライトアロイホイールは、911ターボSから受け継いだものです。標準装備のスポーツエグゾーストシステムにはGTS固有のチューニングが行われ、またインテリアの防音材を部分的に廃止したことにより、よりエモーショナルなサウンドを体感できます。
エクステリア: サテンフィニッシュまたはハイグロスによる数々のブラックのアクセント
エクステリアには、911タルガ4 GTSの「Targa」ロゴが入った特徴的なタルガバーを初めとして、911 GTSらしいブラックまたはダークカラーのディテールが散りばめられています。さらに、フロントスポイラーのリップ、セントラルロックを備えるライトアロイホイール、ドアとリアのGTSロゴ、リアリッドグリルのフィンも、ブラックのサテンフィニッシュで塗装されたエレメントです。スポーツエグゾーストシステムの両側のテールパイプは、ブラックのクロームで仕上げられています。オプションのエクステリアパッケージを選択すると、ボディのディテールとその他の範囲がブラックのハイグロス仕様となります。
基本的にすべての911 GTSモデルに、独立したフロントエプロンとリアエプロンを含むスポーツデザインパッケージが装備されています。ポルシェ ダイナミックライトシステムプラス(PDLSプラス)を含む標準装備のLEDメインヘッドライトでは、ヘッドライトリムとデイタイムランニングライトのベゼルがダークな色合いに仕上げられています。リアには、独自のライトが採用されました。
軽量構造パッケージ: さらなる軽量化と揚力軽減
GTSに初めて提供される軽量構造パッケージ2により、走行ダイナミクスがさらに改善されます。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の軽量フルバケットシートの他にも、フロントウィンドウ、ドアウィンドウ、リアウィンドウの軽量ガラス、軽量構造バッテリーにより、重量は最大25 kg軽減されました。また、リアシートも省略されています。さらに、この装備組み合わせではリアアクスルステアリングが標準装備となり、エアロダイナミクスの微調整も追加されることから、パフォーマンスがさらに最適化されます。アンダーボディのフロント部分にある新しいエアガイドは、フロントの揚力を軽減します。これに合わせてアダプティブリアスポイラーの制御も適合されました。
インテリア: ブラックのRace-Texと標準装備のスポーツシートプラス
GTSモデルのスポーティなアクセントはインテリアにも引き続き用いられ、機能的にも視覚的にも役割を果たしています。希望に応じて装備可能な7速マニュアルトランスミッションのシフトレバーは、10 mm短くなりました。これにより素早いシフトチェンジが可能になります。GTスポーツステアリングホイール、スポーツクロノパッケージ(モードスイッチ、ポルシェ トラックプレシジョンアプリ、タイヤ温度表示付き)が標準装備されています。電動式4-wayスポーツシートプラスも標準装備され、サイドのサポートと快適性を提供します。車内の防音材が削減されたことで、エモーショナルなサウンド体験も強化されました。
ブラックのRace-Texを広範囲に使用することで、ダイナミックエレガンスの雰囲気がさらに強調されています。シートセンター、ステアリングホイールリム、ドアパネルのハンドルおよびアームレスト、小物入れカバー、シフトレバーには、マイクロファイバー素材が採用されています。GTSインテリアパッケージでは、カーマインレッドまたはチョークの装飾ステッチが選択できます。それぞれのコントラストカラーは、シートベルト、ヘッドレストのGTS刺繍ロゴ、レブカウンター、スポーツクロノ時計のダイアルにも使用されています。GTSインテリアパッケージでは、ダッシュボード、センターコンソール、ドアパネルの装飾インサートがカーボン(マット)で仕上げられています。
新しい表示コンセプトと操作コンセプト: Android Autoにも対応
新世代のポルシェ コミュニケーションマネージメントシステム(PCM)は、追加機能と大幅に簡略化された操作が特徴です。メディアメニューのタッチエリアが拡大され、新たにホームスクリーン上でタイルの並べ変えができるようになりました。改善された音声アシスタントは自然言語を認識し、「Hey Porsche」によって起動させることができます。
iOSユーザーとAndroidユーザーは、コネクティビティを存分に楽しむこともできます。Apple Car Play®やAndroid Autoを使って、対応する携帯電話のすべての機能をポルシェ911 GTSのニューモデルで使用できるようになりました。
[1] 19パーセントの付加価値税および国別装備を含むドイツでのメーカ希望参考小売価格。
[2] 提供は2021年11月以降の予定