パワートレインと性能

最高出力700PSを頂点とした、効率性に優れる3台のハイブリッド

ニューパナメーラE-ハイブリッド モデルは、先代と同じパワートレインアーキテクチャーを引き続き使用します。アーキテクチャーの中心となるのが100kW(136PS)の出力と400N・mのトルクを発生する電気モーターで、各モデルに搭載されたそれぞれのエンジンと918スパイダー スーパースポーツカー由来のブーストプログラムを組み合わせることで、ユニークなハイパフォーマンスのドライビングエクスペリエンスをもたらします。電気モーターは8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)に統合されており、ポルシェの全てのプラグインハイブリッドモデルにスポーツクロノパッケージが標準装備されます。

パナメーラ4S E-ハイブリッド

ニューパナメーラ4S E-ハイブリッドは、完全なニューモデルとしてポルシェ ハイブリッドのラインナップに加わります。システム出力412kW(560 PS)とシステムトルク750N・mを備えたこの3台目のE-ハイブリッドモデルは、完全に改良された4 E-ハイブリッドモデルとターボS E-ハイブリッドモデルの間に位置付けられます。4S E-ハイブリッドでは、電気モーターが324kW(440PS)の2.9リッターV6ツインターボエンジンを補完します。標準装備のスポーツクロノパッケージと組み合わせるとき抜群の性能が得られ、0-100km/h加速タイムは3.7秒、最高速度は298km/hに達します。

パナメーラ4 E-ハイブリッド

340kW(462PS)のシステム出力を発生するパナメーラ4 E-ハイブリッドは、この製品ラインのハイブリッドファミリーのエントリーモデルです。電気モーターが出力243 kW(330 PS)の2.9リッターV6ツインターボエンジンを補完し、先代に比べて性能が向上。パナメーラ4 E-ハイブリッドは、静止状態からわずか4.4秒(-0.2秒)で100km/hまで加速し、最高速度は280km/h(+2km/h)に達します。

パナメーラ ターボS E-ハイブリッド

プラグインハイブリッドはパナメーラのラインナップの中で最もパワフルなモデルです。パナメーラ ターボS E-ハイブリッドのシステム出力は、先代の500kW(680PS)から515kW(700PS)に増加しています。これは、4リッターV8ツインターボエンジンが、先代の404kW(550PS)を上回る420kW(571PS)を発生することによります。電気モーターとの完全な相互作用が870N・mのシステムトルクをもたらし、0-100km/h加速タイムは先代を0.2秒上回る3.2秒をマーク。最高速度は先代を5km/h上回る315km/hに達します。

プラグインテクノロジーとドライビングモード

全てのニューパナメーラ ハイブリッドモデルは、さらにパワフルな高電圧バッテリーと最適化されたドライビングモードのメリットを受けます。現在、走行中の充電を高効率化するための取り組みにさらなる重きが置かれているため、選択したドライビングモードに応じてバッテリーの充電が速くなります。同時に、インテリジェントなエネルギー回生によってエレクトリックドライブのより効率的な使用が可能になっています。

電気モーターは、車のリアに取り付けられた高電圧バッテリーからエネルギーを引き出します。電気駆動のみでの航続距離を延長するとともにエレクトリックブーストのリザーブ容量を拡張するため、バッテリーの総容量は、セルの最適化によって先代ハイブリッドモデルの14.1kWhから17.9kWhに増大しています。これは、27%の増加に相当します。ラゲッジコンパートメントフロア下のバッテリーの設置スペースはコンパクトなままで、スポーツサルーンは403リッターから1,242リッター(スポーツツーリスモ:418リッターから1,287リッター)の広々としたラゲッジ容量を提供します。最適化されたドライビングモードによって、電気駆動のみによる航続距離は最大30%延長されています。ニューパナメーラ ターボS E-ハイブリッドは、WLTP EAER Cityモードで最大50km(NEDC:最大59km)をローカルエミッションなしで走行します。パナメーラ4S E-ハイブリッドの電気駆動のみによる航続距離は、WLTP EAER Cityモードで最大54km(NEDC:64km)です。特に効率的なニューパナメーラ4 E-ハイブリッドは、WLTP EAER Cityモードで最大56km(NEDC:64km)の電気駆動のみによる航続距離を備えます。

エレクトリックドライビングエクスペリエンスのために最適化されたモード

標準装備されるスポーツクロノパッケージにはモードスイッチが含まれていて、これを使用すると、E-パワー、ハイブリッドオート、スポーツ、スポーツプラスの4つのドライビングモードを切り替えることができます。E-ホールドとE-チャージの2つの追加モードは、ポルシェ コミュニケーションマネジメント(PCM)を介して作動させます。

エレクトリックドライビングエクスペリエンスをさらに強化するため、走行中に高電圧バッテリーを充電するためのモードが最適化されています。ニューパナメーラ ハイブリッドモデルは、標準としてE-パワーモードでスタートします。従来のようにアクセルペダルの踏み込みによって、電気モーターとエンジンの最適な相互作用が得られます。メータパネルディスプレイの左側からアクセス可能なハイブリッドアシスタンスは、現在使用しているトルクと利用可能な最大トルクの関係をリアルタイムに表示します。アクセルペダルを約50%の角度まで踏むと、電気モーターの最大トルクに達します。E-パワーモードでは、ペダル角度が約60%を超えるとエンジンが作動します。アクセル開度50%~60%間のペダルストロークを認識できることによって、エレクトリック走行が最適に制御されます。高電圧バッテリーがE-パワーモードの最低充電レベルを下回ると、自動的にハイブリッドオートモードに切り替わります。

インテリジェントなハイブリッドオートモードは、市街地やクロスカントリーの走行において最良の作動効率が得られます。電気モーターとエンジンをできるだけ最良に組み合わせるために、ドライビングプロファイル、充電状態、地形、速度、ナビゲーション目的地に関連する情報から、最適な作動プログラムが連続的に導き出されます。電気駆動のみによる走行は、全体的な効率の観点から最も適切な選択条件において使用されます。ハイブリッドオートモードは、ドライバーの習慣にも最適に適応します。ルート案内が作動すると、市街地走行を中心にエレクトリックドライブがより集中的に使用されます。高電圧バッテリーは、エンジンが作動する走行条件下でより多く充電されます。

E-ホールドモードでは、高電圧バッテリーの充電状態は、モード選択時に記録されたレベルに維持されます。つまり、バッテリーエネルギーを後でエレクトリック走行やブースティングに使用することができます。E-チャージモードでは、エンジンの生み出す出力がその時点の走行に必要な出力を上回るため、バッテリーが充電されます。この負荷ポイントシフトは、電気駆動のみによる航続距離を予測的に増やす選択肢をドライバーに提供します。ニューハイブリッドモデルのE-チャージモードは、バッテリーに適合された充電プログラムに従います。バッテリーの目標充電レベルが、先代の100%から80%に引き下げられています。これは、車のバッテリーの充電が、スマートフォンのバッテリーと同様に、約80%の充電レベルから大幅に遅くなり効率が低下するという事実に基づきます。この引き下げによって、常に完全な回生出力を利用することが可能になり、7.2kWの定充電電力仕様によってバッテリーは迅速かつ再現可能な方法で充電されます。そのため、全体としてより効率的になったE-チャージモードは、以前よりもダイレクトに体験することができます。

スポーツとスポーツプラスはどちらもパフォーマンス重視のモードであるため、エンジンが常に作動します。スポーツモードはきわめてスポーティーな車両特性を引き出すことから、田舎道や高速道路を高速走行する際に最適です。このモードにすると、ドライブシステムとシャシーがスポーツ設定に切り替わります。バッテリーは、スポーティーなドライビングスタイルに十分なブーストを提供するために可能な最低レベルまで充電されます。スポーツプラスモードでは、全てのポルシェ モデルの焦点が最高のスポーツ性に向けられ、ドライブとシャシーは高性能に適合されます。パナメーラ ハイブリッドモデルのスポーツプラスモードは、バッテリーが80%まで急速充電されるためスポーツモードと異なります。12kWの高い定充電電力でこれが行われます。

※車両および充電インフラの仕様は日本と異なる場合があります。



概要
コネクティビティーとインフォテインメント